豆の鮮度はコーヒーの味に大きく関わってきます。いくらいい豆を買ってきても、鮮度が落ちてはそのポテンシャルは発揮されません。
腐るものではありませんが、コーヒーは生ものと考えたほうがよいでしょう。
コーヒーの飲み頃と賞味期限
どんな保管方法であっても、一度空気に触れたコーヒー豆は時間の経過とともに劣化していきます。
焙煎してからの豆の賞味期限は2週間ほどと言われていますが、ベストな状態1週間以内だと感じられます。
また、豆を挽いてからだと、3日くらいで味が変わってきますので、できるだけ、豆は直前に挽いてから淹れることをお勧めします。
また、豆は焙煎直後は、豆の中からガスを放出しており、このガスによってコーヒーの成分が充分に抽出されないと言われています。
ガスが落ち着く焙煎後3日以降が飲み頃となります。
焙煎直後のコーヒーをペーパーフィルターで抽出すると、ガスの放出で大きく膨らむことがわかると思います。
味が極端に悪くなるということはないように感じられますが、膨らみが大きすぎる分、しっかりと抽出ができなくなるということかと考えています。
鮮度が良いコーヒーと悪いコーヒーの違いを見分ける
鮮度はコーヒーを淹れる際に見分けることができます。
コーヒーを抽出する際の膨らみがなく、フィルター内が水たまりのようになってしまう場合、鮮度が落ちている可能性があります。
これはガスが抜けてしまっている状態で、時間の経過とともに酸化が進んでいると考えてよいでしょう。
また、味も大きく変化します。
酸化が進むとコーヒーの味は酸っぱくなり、すっきりとした味わいがなくなってしまいます。
浅煎りのコーヒーにも酸味がありますが、こちらが果実味のある「美味しい」酸味であるのに対して、
酸化が進んだコーヒーは、胃が痛くなるような「まずい」酸味となります。
今はあまり見ることが少なくなりましたが、食堂などにある大きなポットで煮詰まったコーヒーも同じような味がします。
最適な保管方法は?
コーヒーの保管で大切なことは以下になります。
①できるだけ空気に触れさせないこと
②高温での保存はさけること
③光の当たらない場所で保管すること
④湿気を帯びさせないようにすること
場所の候補は、日光が当たらない常温の場所(戸棚等)・冷蔵庫・冷凍庫です。
数日で消費する場合は、常温でも問題なく、使いやすい密閉できる缶やビンなどに入れて保管する形でよいでしょう。
冷蔵庫は夏場でも低温で最適な場所ですが、他の食品の匂い移りには注意が必要です。
密閉した容器の中に入れて保管しましょう。
冷凍庫は長期保管するために一番よい場所と言えます。
ただし、豆が冷えた状態から常温になるまで、温度が変化しますので、
抽出温度がうまくコントロールできないという問題があります。
また再度冷凍庫に戻す際に扱いが不十分だと水分が結露してしまう可能性もあり、面倒な部分もあります。
コーヒーの風味を最優先するのであれば、冷蔵庫や冷凍庫で保管するのが最適ですが、数日であれば日の当たらない場所であれば、どこでも問題はありません。
日常的にコーヒーを飲むのであれば、少量を購入して新鮮なうちに消費するのがよいかと思います。